イメージのチカラ

いつもお立ち寄り頂き、ありがとうございます。

瀬戸内寂聴さん曰く『お金で幸せになった人を見た事がない』断言されていました。お金を稼いでいる時は幸せだけど、お金で幸せになった人を見た事がない、と。97才、様々な人の悩みを聞いて、いろんな人脈もある寂聴さんがそうおっしゃるなら、きっとそうなんだと思います。

私自身も、ある方の事務兼秘書、みたいな役割をやっていた時それをとっても実感しました。『幸せはお金で買えない』の事例のオンパレードを見せてもらいました。世の無常を感じた時代でした（笑）

逆にお金で解決できるなら、こんな簡単な話は無い！と学んだのもその時期です。本当にお金は便利な媒体で、面倒な事もお金を介する事（支払うなど）で解決してしまうのですから、ありがたいツールだと思います。

便利なツールというフラットな気持ちで付き合えれば良いですが、持っているから凄い、持っているから立派、と比較をしてしまうとおかしな事になります。例えば、お金を持っているあの人は立派で、持っていない自分は情けない、みたいな構図になると、自分は持っていないと感じた時点で、どんどん自分を卑下していきます。

これを書きながら、子供が『あいつレアカード10枚もってるからすげー！』と言っている姿が浮かんできて、大人は諭吉様の枚数に、子供はレアカードの枚数に反応してるんだなーと思ったら可笑しくなってしまいました。

お金を持っていたり、レアカードを持っていたりすると、満たされた気持ちになります。それでも人間は貪欲で、もっと持っていたいとかもっと揃えたい！と思うものです。逆にそれを失う不安も出てきます。あるいは、これでは足りないので不安だ、とか。寂聴さんがお金で幸せになる人はいない、というのはこうい事なのではないかな、と思います。私もそう思います。

持っている事は良い事だし、あるに越した事はありません。ですが、ここに＜不安＞がくっついてくると、とたんに人は不幸のどん底に落ちてしまいます。昨日と、いや、さっきと何ら状況は変わっていないのに、もしもを想像して勝手に不安になり不幸に転がり落ちて行くのです。

想像力って凄いですよ。

これは思考のクセ、とも言えます。せっかく満たされても、ついつい『もしも』とか『悪い事が起こったら』という方向に思考が走る。すると、まだ起こってもいないのに、そうなってしまったかのような不安に陥る。人間の脳って本当に凄い能力を持っています。

そういう思考に走るのは、性質もありますし両親や家族の影響もあります。転ばぬ先の杖、メンタル的には、そうなった時に本当にショックを受けないための心の防御策となっています。これを健康か？と問われると微妙です。リスク管理という観点で冷静に判断できるならOKですが、想定したり、想像した事で不安になるのは、どこか行き過ぎています。

『もしも』を想像した時、「それ、まだ起こってないし」とか「それ、まぼろし〜〜」と悪い事が起こる想像を止めるだけでも、不安は半分解消されます。今現在、何も起こっていないという事は安全地帯にいるという事。それを思い出すだけで安心する事はできます。

「お金で幸せになれない」と最初に書きましたが、持っている量にかかわらず、お金を自分が安心する材料に使えれば、お金で幸せになる事もできますね。

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