受け継ぐもの

いつもお立ち寄り頂き、ありがとうございます。

誰でも間違いなく、先祖というものがあり家系の流れというものがあります。核家族化が進み先祖という意識が薄れている世の中ですが、それでも先祖もなく突然、ポコンッ！と産まれた人はいないはず。先祖は知らずとも、せめて祖父母の代くらいまでは辿れるはずです。

たどってどう、という訳ではないですが、ここも目に見えない繋がりがあり、家系の業、カルマという形で繋がっていますので、その家系で背負ったものがあるはずなのです。運命学の命式の中にその事が書かれています。一種の法則のようなものです。その法則が表れている方に【何か家を継ぐような事はありますか？】と確認すると、たいていの方が【継ぐほどのものは無い】とおっしゃいます。

物理的に継ぐものが無いとすれば、その家系で受け継がれている”想い”とか、硬い言い方をすれば”家訓”のようなものを受け継ぐようになっているはずなのです。受け継ぐというか「こうしたかった」よいう想いを叶えると言った方がいいかもしれません。

具体的に例えると、朗らかな家系であれば、このままずっと朗らかに楽しく過ごせる家系を受け継いで欲しいと先祖も思うでしょう。ですが反対にネガティブで自分勝手な振る舞いが目立つ家系であれば、先祖としてはそこを誰か修正してくれないか？と思うはずです。どこかで正したい、けれど人間とは弱いもので、クセや習慣というものからなかなか抜け出せず。その家が同じ場所で代々続けば続くほど、変化するのは難しいでしょう。

そのまま変化しなければ、いづれその家系は途絶え消えていきます。この世は変化しないと生き残れませんから。個人の生死ではなく、続いた家系の生死という視点からみれば、いずれ衰退がくるのは明らかですから本来はどこかで変化しなければいけないのです。

ちなみに、その家系を終わらせる運を持って生まれてくる人もいます。よく「自分の代で終わらせてしまった・・・」と嘆く方もいますが、それがその家系の運命で、終わらせた人は「しんがり」という大役を果たしただけです。この世的には終わらせた人ですが、先祖から見れば「しんがり」を務めてくれた恩人です。

先祖の想いを受け継ぐ人は終わらせるというより、切り変える人です。脈々と受け継がれたものを反転させる訳ですから、終わらせる人以上の精神力が必要になってきます。単純に例えると、親に逆らう、親とは全く別の生き方考え方をする訳ですから、育った環境を自力で抜け出さなければいけません。相当の精神力が必要になるのは想像できると思います。

悪しき習慣をそのまま受け継いでいる人というのは、ある意味普通です。普通ですが自己成長も魂の成長も望めないし、本人も望んでいません。もしも、そういうタイプの方と何らかの形で絡む事があれば、それを踏まえて付き合うか、自分が成長をしたいのなら、さっさと縁を切る事です。その人に巻き込まれる必要はありませんから。

縁を切る事に対して「我慢が足りない」という見方もありますが、時と場合、自分がどう生きたいか？を考え合わせた場合、必要な我慢もあるかもしれませんが・・・いや、それは忍耐ですね。我慢ではなく忍耐です。

今の時代を見る限り、我慢が必要なのか？と思えてきます。我慢する事より考え方を変えて、自分が我慢しなくていい状況を創るという事が必要なのでは？と思います。まぁ、そこも好き嫌いですが。我慢が好きな人はそれをすればいいし、考え方を変えてサラリと軽い感じが好きならそれをすればいい。

社会や周囲の圧力に構わず、自分の好きな方向性で生きる。それを学ぶ時代かもしれません。それこそ、貧困と戦争を生き抜いてきた、全ご先祖さん達の願った世界なのかもしれません。

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